こども誰でも通園制度は、「誰でも気軽に保育園を利用できる社会」を目指す新しい取り組みとして注目を集めています。
子ども誰でも通園制度のほかに、週3日までの一時預かりなど、育児にゆとりを持てる仕組みとして、子育て家庭からは期待の声が多く上がっています。
一方で、制度の拡充により現場の保育士さんには新たな業務が増え、関係づくりの難しさや人手不足といった課題も見え始めています。
この記事では、制度の概要や背景に加えて、保育の現場で何が起きているのかをわかりやすく紹介。
さらに、利用者である保護者にできる配慮や、制度をよりよく活かすためのヒントについてもまとめています。
「こども誰でも通園制度」ってどんな制度?制度の概要と背景
この制度は、2026年度から本格的に始まる新しい保育制度です。
名前の通り、すべての子どもが保育園などを“気軽に”利用できるようにすることを目的にしています。
いままで保育園といえば、基本的には「保護者が仕事をしている家庭」など、特定の条件を満たさないと通えないものでした。
でもこの制度が始まると、例えばこんなケースでも保育園を利用できるようになります。
🌸育休中だけど、上の子を少しだけ預けたい
🌸少しリフレッシュする時間がほしい
🌸子ども同士の関わりを体験させたい
🌸就職活動中で、今すぐの就労はまだ…
など、どんな理由でも利用できます。
週3日・1日数時間など、短時間から利用できる「一時預かり型」の仕組みに似ていますね。
制度の背景にあるもの
背景にあるのは、子育て世代の孤立や育児の負担感、そして少子化の加速。
育児中のママたちの疎外感や孤独、少子化問題は昔からいわれちますし、最近になってやっとニュースなどでも取り上げられるようになりましたね。
「働いていない=保育園に入れない」という今のルールでは、追いつかない現実があります。
「ちょっとだけ預けられる場所があれば、心に余裕が持てる」
「保育園に入れないからと、育児を1人で抱え込むのはつらい」
そんな声に応えるため、政府が打ち出したのがこの制度なのです!
でも、制度が広がるとどうなる?
親にとってはうれしいこの制度。でも、実は現場にはさまざまな課題も……。
次の章では、保育士さんたちの目線から見えてくる“現実”に焦点を当ててみます。
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こども誰でも通園制度はどんな先生が働いているの?安心して利用できる見極めポイントまとめ。
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現場の先生たちはどう感じている?
「誰でも通園できるようになる」——それはとても素敵なことですよね。
でも、その裏で保育現場は静かに、そして確実に忙しさを増しています。
いつもと違う「一時預かり」の難しさ
こども誰でも通園制度で増えるのは、「一時的に」預かるお子さんです。
一時とはいえ、一人ひとりと丁寧に関わることは欠かせません。
ですが、どんなに手厚くサポートしようとしても実際には、そううまくいかないこともあります。
💧はじめて保育園に来る子は、慣れるまでに時間がかかる
💧不安で泣いてしまう子もいます
💧おむつや食事、言葉の発達も一人ひとり違います
そのたびに、先生たちは時間をかけて寄り添い、フォローをしています。
でもその子が次に来るのは数日後。ようやく慣れてきた頃には、また別の子が来る…。
「関係づくりの繰り返し」は、実はとても大変なことなんです。
保育以外の仕事も、どんどん増える
保育士さんの仕事は、子どもと遊ぶだけではありません。
こんな業務も日々こなしています。
- 受け入れ・お迎え時の書類対応
- 子どもの様子の記録(体調・食事・遊び・けがなど)
- 保護者への連絡や説明
- 事前の面談や持ち物のチェック
- 緊急時の対応マニュアルも確認しておく必要あり
一時利用の子どもが増えることで、こうした事務的な仕事も増えているのが実情です。
現場の声:「やりがいはある。でも…」
ある保育士さんは、こう話してくれました。
「子どもたちは本当にかわいいし、成長が見られるのはうれしい。でも新しい制度が入るたびに、私たちの仕事は増える一方。
現場のことも、もう少し知ってもらえたらと思います。」
「制度が良いことなのはわかっている」
「でも、支える人が疲れてしまっては、本末転倒では…?」
そんな声が、少しずつ現場から上がり始めています。
なぜ先生たちの負担が増えてしまうのか?
こども誰でも通園制度が始まることで、「保育の機会が広がる」という良い面がある一方で、現場の先生たちには見えにくい負担が増えているのが現状です。
その理由は、大きくわけて3つあります。
① 人手が足りない
もともと保育の現場は、慢性的な人手不足と言われています。
正規の先生だけでなく、パートさんや派遣さんの力を借りて、ようやく現場がまわっている園も少なくありません。
そこに新しい制度で「一時利用の子」が増えると、準備・対応・書類などの仕事も増え、先生一人ひとりの負担が大きくなってしまうのです。
② 子どもが入れ替わることで関係づくりが難しくなる
通常の保育では、毎日同じ子どもたちと関わるため、「昨日より笑顔が増えたね」「少しずつご飯を食べられるようになったね」といった成長の積み重ねを見守ることができます。
でも一時利用だと、
☘️今日だけ来る子
☘️週に1回しか来ない子
などが次々に入れ替わるため、関係づくりを一から何度も繰り返さなければならないという負担があるんですね。
③ 制度への準備やルールがまだ整っていない
制度自体は良くても、現場へのサポートが追いついていないことも大きな課題です。
たとえば・・・
- 事務作業やマニュアルがまだ未整備
- 自治体によって支援体制の差がある
- 利用者が増えても、保育士の配置は変わらない園も
こうした現場任せの部分が多いと、どうしても先生たちが疲れてしまうのです。
保護者にできることって?
制度を利用する側として、私たち保護者にできることはたくさんあります。
どれも難しいことではありませんが、先生たちの負担を和らげ、より良い保育環境をつくるための大切な一歩になります
① 感謝の気持ちをきちんと伝える
「ありがとうございます」
たった一言でも、その言葉は先生たちの心を支えます。
丁寧なあいさつや、子どもが楽しかった話を伝えるだけでも、現場にとっては大きな力になります。
どんなときでも、忘れてはいけない大事なことですよね。
② 園のルールや持ち物をしっかり確認する
🌸時間を守る
🌸連絡帳をていねいに書く
🌸持ち物に名前を書く
こういった小さなことの積み重ねが、先生たちの準備や確認の負担を減らします。
子どもの様子を事前に伝えておく
☘️人見知りします
☘️アレルギーがあります
☘️お昼寝が苦手です
など、どんな些細なことでもその子の性格を事前に伝えておくだけでも、先生たちは子どもに合わせたケアをしやすくなり、安心して対応することができます。
④ 「預けられるありがたさ」を忘れない
制度があることで助かっているのは私たち保護者。
だからこそ、「使えるから使う」だけでなく、「感謝して使う」気持ちを忘れずにいたいものです。
何事も当たり前だと思わず、いつでも感謝の気持ちは忘れないようにしましょう🌸
今後の課題と展望
こども誰でも通園制度は、これから本格的に全国に広がっていきます。
でも、「制度ができた=すべてがうまくいく」というわけではありません。
今後もいくつかの課題に向き合っていく必要があります。
保育人材の確保と働きやすさ
制度を支える一番の柱は、やっぱり先生たちの力です!
これからさらに制度を広げていくには、人材不足の解消と、働きやすい職場づくりが欠かせません。
- 働く人が増えるように待遇改善を進める
- 時間にゆとりのある勤務体制を整える
- 保育以外の雑務を減らし、本来の保育に集中できる環境にする
こうした改善が進まなければ、制度の良さも長くは続かないでしょう。
利用する家庭と保育現場の「ちょうどいいバランス」
制度の目的は、子どもたちの育ちと、保護者の負担軽減の両立。
でもそれを叶えるには、利用する側の理解と、現場への配慮がとても大切です。
🌸必要なときに、必要なだけ預ける
🌸無理なく使い続けられるよう、園との信頼関係を築く
こうしたちょうどいいバランスが、制度を支える大きな鍵になっていくのではないでしょうか。
地域ごとの支援格差の解消
自治体によって制度の導入状況や支援体制には差があります。
特に、地方では人手も施設も限られており、制度が「使いたくても使えない」こともあるのが現状です。
今後は、どこに住んでいても同じように利用できるよう、全国的な支援と情報共有の仕組みが必要になっていくでしょう。
まとめ
ども誰でも通園制度は、親にとって本当に心強い仕組みです。
でもその背景には、たくさんの“支える人”たちの努力と想いがあります。
この制度をより良いものにしていくためには、制度を使う私たちが、先生たちの負担にも目を向けることが大切なのかもしれません。
制度を「利用する側」と「支える側」が、どちらも大切にされる世の中へ。
この制度がより良く育っていくように、私たち一人ひとりの小さな気づきや行動が、大きな一歩になるかもしれません。
子供が好き、かわいい!と思ってくださる先生も本当はたくさんいるんです。
そんな先生たちを大事な存在だと感じます。